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C作品集
b)パワーアンプ

IA)KT90(UL)PPモノラルアンプ
《解説》
  初段が12AX7パラ接続、次に直結となる差動段、及びカソードフォロア段に6FQ7を
を配しています。KT90はUL接続で出力インピーダンスと最大出力を狙った設計になっています。
 トランス類は田村製作所のビルトライトシリーズの物で、此は元々1980年のポールマッカートニーとウイングスの日本武道館公演でギターアンプの部品となる処でしたが、この公演は諸事情に依って幻となって終ったのはご存じの事だと思います。それが使われる事もなく勤務先の倉庫に眠っていたのですが倉庫の不要品を廃棄する時、偶々私が真空管アンプを作っている事を知っていた担当課のお偉いさんが廃棄後ゴミ捨て場に拾いに行っても良いよと言ってくれたので早速拾ってきた代物です。
 元々の回路ではファイナル段にカソード帰還を掛けていなかったのですが10ワット以上の出力での歪み率が当方所有の他のアンプに比べて可成り見劣りがしていたので今までデータの公開をしていませんでしたが、ビルトライトのOPTにはカソード帰還用巻き線が付与されていましたので、此の改善を図るべくカソード帰還を採用し公開しても良い位に歪み率の改善が出来ました。亦、最近のアンプに採用している高域周波数での歪み率の改善手法も取り入れてリファインしました。アンプを当方のオーディオ再生系に入れて聞いた感じでは大出力真空管アンプに有り勝ちな大味な印象は有りませんでした。
 このアンプでは基本設計が古いので最近製作のアンプの様に電源に安定化電源を採用していませんが最小歪み率が0.01%以下になっています。しかし電源に由来するフリッカノイズのために低い周波数で出力インピーダンスの測定で測定器が誤動作する様です。
 亦、ダンピングファクタの測定ではON−OFF法と電流注入法での値の違いが少し大きい様に思いますが注入電流が少ないのが原因かも知れません。一つ検討課題が出来ました。
 今回のアンプでは測定過程を動画で見る事が出来る様にしました。測定はパソコン制御の自動測定ですが測定手順は、ノイス、利得、ON−OFF法によるDF測定(此はパソコンの指示に従って負荷抵抗(8オーム)を人間がON/OFFしています。)、周波数特性、
THD+N vs Po、THD+N vs Freq.の各項目です。、
<動画再生>
《参考文献》

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