1、オーディオの趣味

5)オーディオ実験室
c)、パラメトリックEQの実験
c-2)、フリケンシーイコライザの回路構成
ⅰ)回路形式による分類
②電流合成加算減算方式のシミュレーションの例

 電流合成加算減算方式PEQのSPICEを使ったシミュレーション例を左図に示します。回路図を<5c2a7>、振幅、位相特性を<5c2a8>に示します。
 回路図の電流合成加減算部は松下の特許回路、パラメトリックBPF部は私が考案した回路を使っています。
 PEQの中心周波数:F=1kHz、Max可変レベル:V=+12dB、
Q=8.2で設計してみました。青色ラインが振幅特性、赤色ラインが位相特性を表しています。位相の最大変化量は凡そ±55度です。
 次に可変レベルを+3.5dBにした時の例を<FIG 5c2a9>に示しますが
日本ビクター(株)のSEA似代表されるATT-NF方式と異なってレベルの可変量を少なくしてもQが変化する事が有りません。
 此の特性の為にコンスタントQ型イコライザと呼ばれる事も有ります。
 ステートバリアブルBPFは使用する部品の偏差に対する素子感度が低く、誰が作っても簡単に動作させる事が出来てQの可変範囲も広くて良い事ずくめですが、BPFの数が多い場合や製品化を考えた時にはOPアンプ等の部品点数が多いと云う欠点が有ります。亦、オーディオシステムにPEQを使用して音場の周波数特性を好みに合わせて弄る事が流行していた頃は未だ松下電器産業(株)の特許が有効だったたので之を逃れる為に同じ動作をする回路が考案されています。
 次のページでBPFの回路例と共に少し触れてみたいと思います。


次のページに行く トップに戻る オーディオ実験室に戻る  HOMEに戻る 
   Copyright(C)2019 Nyanbo All Rights Reserved.          プライバシーポリシー