1、オーディオの趣味

5)オーディオ実験室
b)、チャンネルディバイダの実験
b-2)、実用的なフィルタの設計(3)
 次にハイパスフィルタの設計をしていきます。ウーハの場合と同じ様にドライバTD4001にホーンを取り付けた実装状態でインピーダンスカーブを測定してみました。ホーンとの音響インピーダンスの整合の問題も有りウーハの様に綺麗なカーブ
には成らない様ですが概ね傾向は解ります。このカーブからF=19kHz位でダイアフラムの分割共振が原因だと思われるインピーダンスのピークが観測されていますのでスーパーツイータとのクロスオーバはF=16kHz迄にしておいた方が良い様に思っています。
 現在、メインスピーカとして使っている英国タンノイ社の
GRFーMもスーパーツイータをF=16kHzの一次のフィルタ を介して繋いでいますがスーパーツイータの有無で繊細な雰囲気感が変化するのが判ります。このスピーカもお店の展示品を聞かせて貰うと鈍い重い印象を持ちますがちゃんと調整して試聴位置での周波数特性を管理して聞くと結構使えるスピーカだと云う事が分かります。 


 上図の実測インピーダンスカーブからドライバの等価回路を作ってみました。シミュレーションしたグラフが左下の図に成ります。投下回路の作り方は前述した通りですので早速結果を示しました。
 高い周波数ではインピーダンスの多少の誤差はフィルタの肩特性には殆ど問題になりませんので今回は無視しています。

 次に4次バターワースハイパスフィルタの設計をします。
 ハイパスフィルタの特性は基準ローパスフィルタの特性を周波数で反転した特性に成りますので周波数変換をするとハイパスフィルタの回路を得る事が出来ます。基準ローパスフィルタの回路でLとCを入れ替えて各係数をLi=1/Cとして、逆にCi=1/Lとして新たな係数を作って、0-R型フィルタであれば終端負荷抵抗R、周波数W=2・π・fとしてL、Cの実際の値をL=Li*R/W、C=Ci/R・Wとして求めれば新しいフィルタに置き換える事が出来ます。
 以上の様にして新しく求めたハイパスフィルタの回路図が下図(figっっx)のごとく成ります。


































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