1、オーディオの趣味
5)オーディオ実験室 a)、フォノイコライザの実験 a-2)、NF型フォノイコライザの改良の実験(その1:DCサーボを掛ける。) ⅲ、DCサーボのシミュレーション アンプ部、DCサーボ部の挙動の確認と動作の理解の助けの為に、(FIG17)の回路に適当な定数を入れてシミュレーションを行ってみます。(FIG19)になります。
T=16uF・kΩ、f=10Hz、Β1=0.0268、Β2=0.0885として、 (イ)、計算算式より求めた値 1、Anf(f=1kHz)=31.4dB 2、Anf(f→0)=-83.9dB(但し、A2=105dBとした。) 3、ω(cutoff)=3.3Hz 4、ω(Anf=0dB)=0.087Hz (ロ)、SPICEで求めた値 1、Anf(f=1kHz)=31.43dB
3、ω(cutoff)=3.30Hz 4、ω(Anf=0dB)=0.089Hz (ハ)、実測値 1、Anf(f=1kHz)=31.4dB 2、Anf(f→0):測定不能 3、ω(cutoff)=3.3Hz 4、ω(Anf=0dB):測定不能 以上の様に、計算値、SPICE、実測値、共良く合っている事が確認出来ました。普通のパワーアンプ等にDCサーボを掛ける時は、ここで計算した数式がその儘使用する事が出来ます。 実際に、フォノイコライザにDCサーボを搭載する時はフォノイコライザアンプ、DCサーボ回路共に線形回路ですから帰還電圧の合成点では重ね合わせの理が成立しますが、フォノイコライザ素子の低域周波数の位相の回転及び積分器の位相の回転の為、合成信号はベクトルになりますので周波数特性が暴れてRIAA特性からずれてきます。所期の特性に合わせ込む為にイコライザ素子の時定数T1の微調整が必要となります。実機でこの様なカットアンドトライをするのは大変で骨が折れますが、この様な作業の時にこそSPICEの本領を発揮できる処だと思います。 処で、SPICEとは、Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis の頭文字を取った物です。
|