1、オーディオの趣味

5)オーディオ実験室
a)、フォノイコライザの実験
a-2)、NF型フォノイコライザの改良の実験(その1:DCサーボを掛ける。)
ⅱ、DCサーボの解析
 フォノイコライザにDCサーボを追加する前に普通のパワーアンプやラインアンプ等のリニアアンプにDCサーボを付加」して、其の挙動を解析してみたいと思います。(FIG17)にDCサーボ回路のブロック図を示します。DCサーボ回路はアンプの出力から積分器を介して信号を入力の帰還サミングポイントに戻します。
 先ず、定性的に考えてみますと積分器はDC利得は非常に大きくなりますので、入力に超低域信号が入力されるとDCサーボは入力超低域信号を打ち消すように働きアンプ全体としては周波数が低くなると利得が下がる様に動作します。
 では、次に数式を使って動作を解析してみます。(FIG15)より主アンプの利得A(M)=A1、同様にDCサーボアンプの利得A(DC)=A2、各抵抗を順にR1、R2、R3、Rs、キャパシタのインピダンスをを1/SCとする。次に各ノード及びOPアンプの差動入力信号を主アンプをei、esi、DCサーボ出力をes、主アンプの入力をEi、出力をEoとします。先ず、DCサーボアンプ系について考えると、

        es=esi・A2  ⇔  esi=es/A2

        esi=Eo/(SCRs+1)-es・SCRs/(SCRs+1)  、之を解いて、

        es=A2・Eo/(SCRs(A2+1)+1)=A2Eo/(ST(A2+1)+1)(但し、CRs=T) --①   

 次に、主アンプ側の帰還率Β1、DCサーボ側の帰還率Β2として

        Β1=R2//R3/(R2//R3+R1)=R2・R3/(R1・R2+R2・R3+R3・R1)

        Β2=R1//R2/(R1//R2+R3)=R1・R2/(R1・R2+R2・R3+R3・R1) --②

 と置くと(//は並列抵抗合成値を表す。)

        enf=Eo・Β1+es・Β2=Eo・Β1+A2・Β2/(ST(A2+1)+1)・Eo

          =Eo・(Β1+A2・Β2/(ST(A2+1)+1)

 また、    ei=Eiーenf、Eo=ei・A1

      ∴ Eo/A1=Ei-Eo{Β1+A2・Β2/(ST(A2+1)+1)}

 之を解いて

        Anf=Eo/Ei=A1/{1+A1・Β1+A1・A2・Β2/(ST(A2+1)+1)} --③

 いま、A1Β1≫1、A2・Β2≫1であるから

        Anf=1/(Β1+Β2/ST)=ST/(ST・Β1+Β2) --④

 以上より、

        S→0の時、Anf=1/A2・Β2 --⑤

        S→∞の時、Anf=A1/(A1・Β1+1)≒1/Β1=ARef --⑥

        Anf=1の時、ω=A2・Β2/((A1+1)・T)≒Β2/T --⑦

        Anf=-3dBARefの時、ωc=Β2・Β1/T --⑧

を得ます。以上をまとめてグラフにしてみると、下図(FIG18)の様になります。


 尚、回路解析には正相型積分器を使用しましたが、反転型積分器とこの信号を反転する為に利得1の反転アンプをカスケード接続しても結果は同じになります。フォノイコライザ試作機ではもう一方の方式である後者の反転積分器+インバートアンプの構成の例としてで実験評価を行います。パワーアンプの様にアンプの電源電圧が積分器の供給電圧より高くなる場合は後者の反転積分器+利得1の反転アンプの方が具合が良い様です。皆さん理由を考えてみて下さい。


次のページに行く  トップに戻る 前のページに戻る  HOMEに戻る 
  Copyright(C)2010 Nyanbo All Rights Reserved.          プライバシーポリシー